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『ドローン勢子』によるシカ猟の実証実験

気を抜いているとあっという間に時が過ぎ、しばらくぶりの投稿です(^^;)
年明けから色々な案件を頂いたのにSNS投稿のみでブログをサボってました。

先日、遠野ジビエPV制作が縁でご挨拶に伺った遠野市農林課様と遠野猟友会O様から
「シカ猟でドローンに勢子役が出来ないか」とのご提案を頂きました。

全国各地でクマやシカ、イノシシなどの獣害対策が急務ですが、それを担う猟師の方々は
年々高齢化が進み、山を歩いて追い立てる勢子をする人の手配すら難しくなっています。

そこで、空から音を立ててシカを追い立てて、待ち構えるハンターの前に誘導出来れば
シカ駆除を省力化できるのでは?との考えで、試験的に「ドローン勢子」によるシカ猟
行ったという訳です。

作戦は、尾根沿いにハンターを配置し、麓からスピーカーと赤外線カメラ搭載のドローンを
飛ばし、シカを確認したら音を出して尾根に追いこみ、待ち受けるハンターが仕留める作戦。

予め現地下見を行い、電波状況や見通し範囲、国有林でない事を確認していよいよ狩猟当日。
猟友会の方、市役所担当者、我々の合計10人で作戦会議後、山へと向かいました。
三連休初日とあって、県外ナンバーのハンターが多く見られ、遠くで銃声が響いています。
離発着地点は山を見渡せる冬期通行止の市道から。

猟友会の方が尾根沿いに取り囲むように配置についた後、M300がテイクオフ。
山裏に逃げ込まないよう大回りして、スピーカーからショットガンや銅鑼などの音を流し、
リーダーが32インチモニターでシカの姿を探しながら、ゆっくり高度を下げて行くと…

山追いの様子

モニターに2頭の影が走り、更にカメラで追うと脇から次々に出てきました。
山の形状を知り尽くすOさんの、無線による的確な指示が飛びます。
すかさず銃声がダン!ダン!ダン!と鳴り響き、無線で「仕留めた!」と連絡が入りました。

結果、時間にして10分あまりで5頭のシカを捕獲出来ました。
(捕獲したシカの撮影は遠慮しましたのでありません)

以前、関西の業者が来て花火搭載ドローンで同様に追い立て実証を行った際は1頭だったので、
今回のミッションは大成功と言えるでしょう。

スピーカーから音を出し飛行

集まった猟師の皆さん口々に「20頭いた」とか「うしろから100頭走ってきた」と笑顔。
空からの音で猟師の元へと追われてきた事が実証されました。
我々も事故なく終える事が出来、ひと安心でした。

その後、別の場所でも行いましたが、先行者のせいかシカは上空から確認出来ず、この日の猟は終了。
解散後、市の担当者様、猟友会O様でもう一か所飛ばしたところ、4~50頭程の群れを確認。
スピーカーの音に驚き、列を作って獣道を逃げる様子がモニターで確認出来ました。

3回目の飛行

今回の実証試験では、ハンターの方から搭載スピーカーの音量が小さいという感想を頂きました。
ただ、シカが音を異質なものと認識して逃げたので、効果は十分あったのではないかと思います。
また、高度を下げ過ぎるとシカを広範囲に探せず、対地高度100m前後が効率的だと感じました。

色々と収穫のあるドローン勢子実証実験でした。
今回機材使用にご快諾頂いたJIC(Japan Innovation Challenge)本部に心より感謝いたします。
この実績が昨今の獣害対策の一助となれば幸いです。