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冬のドローン空撮あれこれ

今年の岩手は雪が少なく、とても過ごしやすい日が続いています。
中でも雪かきをしなくて良いのがとても楽でして…(^^;)

例年この時期は空撮の仕事が減ってしまうのですが、今年はいくつか腕の見せ所といったお仕事を頂きました。
まとめてご紹介します。

◆ひとつは内閣府による海外向けのWEB動画空撮。

田野畑村にあるロレオールさんは、海が見える高台に建つ人気のレストラン。
海からの風景と店からの絶景を空撮しました。
BBCでの放送もあるそうです♪

◆そして日本テレビの某人気バラエティー番組「鉄腕〇〇」あえて伏字で(笑)
技術に磨きをかけ、日々精進を重ねた結果?ついに空撮のお声がかかりました!

某三陸沿岸の漁港にて、寒波押し寄せる中での空撮で風もやや強く様子を見ながらでしたが、
ある程度決め撮りかと思いきや、9時~16時まで飛ばしっぱなし!

バッテリーをサイクル充電しながら対応しましたが、寒さで早く消耗し充電がギリギリでした。
一日中氷点下の真冬日の中、パイロットのDAIは意識が一瞬飛びかけたと話していました(笑)
けれど、昼食に頂いた地元漁師さんのあら汁、冷えた体が暖まってとても美味しかったです♪

放送はもう少し先なので、決まったらFacebookでお知らせします。

◆もう一つはスタッドレスタイヤのCM撮影。

厳冬の峠道での空撮…のはずが、ロケ当日は暖冬で雪が少なく路面に雪が無く黒い状態。
半日待機したり雪を待つのもなかなか大変です。

結局、予備日も使いようやく積雪というか逆に風雪が強い中、何とか厳冬期らしい撮影が出来ました。
風雪の厳しい中での走行シーンに監督さんも満足され、最後は全員拍手で終える事が出来ました。
来シーズン用なので、こちらもお知らせはそのうち。

◆冬の安全運用について

ところで冬期におけるドローン空撮で気を付ける事を聞かれますが、何といってもバッテリー管理でしょう。
寒さでリチウムイオンバッテリーの放電性能が落ちるため、出来るだけ暖かい環境で保管する事が大切です。

車のAC電源を使い、ポータブル温冷庫があればそれに入れて保管するのが一番スマートだと思いますが、
我々はもっと簡易的に発泡スチロール容器にカイロと一緒に入れ保温する事で常温に近い環境を保っています。
結露や外気になるべく晒さないよう、温度差と湿気に気を付けながら運用しています。

また、飛行時にバッテリーのセルバランスをチェックすることも大切です。
セルバランスが崩れていると、少ないセルに引きずられ性能が低下します。

そして風雪の中での飛行時は、プロペラの着氷に気を付けます。
雪でビジョンセンサーが働きにくいので、視認しやすいヘリパットを使い離着陸を行います。

雪は雨と違ってレンズに水滴がつきづらい反面、プロペラの裏側に雪氷が付きやすく、
放置すると揚力を得られず突然墜落する事もありますから、こまめに着陸させて氷を取り除き、
機体を乾燥させ、エアダスターでモーターやジンバル、フィルター接続部など各部の雪氷を除去するようにします。
よく見ると、偏光フィルターは中に雪が入っていました。

冬景色はとてもきれいなのですが、こうした配慮をこまめに行い墜落を防ぐことも大事です。