しばらくブログの更新が滞っていました。
正直どの様な話題を書いたらいいか、情報公開が難しい仕事ばかりなので躊躇していたんですが、何も書かないのも弊社の取り組みを告知出来ないので、思い切って書ける範囲で紹介したいと思います。
この冬、色々な形で業務を行いました。
鉄塔点検、スキー場での行方不明者捜索、大船渡の山林火災など…
大船渡の火災では緊急用務空域に設定されている為、ドローン業務ではありませんが。
【その①】
ひとつはドローン鉄塔点検業務です。
某通信会社の通信鉄塔をドローンで点検する仕事で、数年前から準備を重ね、ようやく実施となりました。
これを行うには技術と知識が証明できる一等無人航空機操縦士国家資格が必須条件となります。
2~3月にかけて北東北各地の通信鉄塔を回り、時にはスノーシューを装着して点検しまくりました!
今年度は実証実験的な意味合いが強く、来年度から本格的なインフラ点検が始まります。
DJI機ではなくアメリカ製のSkydio2+を使っての作業でしたが、自動飛行での機敏な動きは手動操作では真似出来ません。
※クレーン車を使った練習時の様子
今はまだ詳細発表の時期ではない為、しかるべき時が来たらお知らせ出来るかと思います。
【その②】
もう一つはスキー場での行方不明者の夜間捜索です。
こちらも詳しい場所などは書けませんので、某スキー場とします。
これは我々も活動に参加している夜間捜索チーム『NightHawks(ナイトホークス)』の活動の一環として行っているものです。
林間滑降が出来るこのスキー場では毎年のように遭難者が出ていると言い、スキー場スタッフだけでは捜索活動に限界がある為、ドローンでお手伝い出来ないかと今シーズン実証テストを行っている所です。
赤外線カメラとスピーカーを搭載したドローンを、自動航行プログラムによる夜間飛行で行方不明者の位置を特定するという高度な飛行技術が必要となります。
こちらも来年度には公式に発表出来るかと思います。
【その③】
4月から盛岡市内の一部の小学校で使われる社会科の副読本に、タブレットによる社会科授業で、弊社の空撮映像が使われます。
今回、㈱杜陵印刷のプロジェクトチームが制作、岩手県内初の新しい教材として採用されたものです。
高高度飛行で盛岡市上空1.000mから撮影した360°写真をタブレットで自由に拡大縮小出来、自分たちが住んでいる街を鳥の目線で見る事が出来ます。
こちらも教育委員会からプレスリリースが出ないのでここだけでの発表となります。
以上のように岩手県内でもドローンは社会貢献に役立つものとして着実に広まっています。
しかし置かれた立場が悪いのか、運が悪いのか何なのか分かりませんが、弊社でもそのお手伝いを「人知れず」やっているのです。
ともあれ、戦争や犯罪に使われるものとしてではなく、平和利用としてのドローンの社会実装が、今後更に広まっていく事を心から願うばかりです。
【その④】
最後に、映像セクションとしては、大船渡山林火災での報道カメラのお手伝いをしていました。
カメラと中継機材一式を積んで各所から生中継したり、時には船から現場の状況を伝えたり…
震災復興の取材で何度も訪れている綾里や小石浜などの変わり果てた姿。
震災以来の大規模災害で、現場に立つと正直気持ちが落ち込む事もありますが、14年前の震災での経験を活かし、被災地の現状を伝えるという事も社会貢献のひとつと捉え、これからも現地の人たちに寄り添っていければと思います。
今回の山林火災で被災された方々へ心よりお見舞い申し上げます。